2015年7月22日水曜日

J.F. Schwarzlose Berlin


みなさま、こんにちは。
先日から試していた「J.F. Schwarzlose Berlin(J.F. シュヴァルツローゼ・ベルリン)」サンプルの感想を書きました。個人の好みもあるので鵜呑みにしないで頂きたいのですが、参考にして頂ければ幸いです。


J.F. Schwarzlose Berlinというのは、1976年までドイツのベルリンに存在した「JF Schwarzlose Söhne」から名を頂いた新進気鋭のパフューマリーで、先代との血のつながりはありません。
2012年にパフューマリー復活か!!と思いましたが、名前と香水名だけでした(汗)ですから、彼らに「宮廷御用達であった」という説明は不要な気がします。純粋にニッチフレグランスパフューマリーとしてチェックしていきたいところです。
 名前だけ継承したJ.F. Schwarzlose Berlinですが、その品質は素晴らしく、お勧めしたい品揃えとなっております。最初に問い合わせた際には 「日本にはサンプルしか送れない」  とお店の方は言っておりましたが、ちょっと経ってから 「ボトル、気になります?送料計算しましょうか?」というメールが入っていました(笑)

2016.1.31
散々、試させて頂いた結果、1A-33へたどり着きましたので1A-33の感想は別個にさせて頂きました。


1A-33 (1920s・2012)

トランス (1920s・2013)
香り立ちが結構スパイシーでさらにスモーキーでびっくりしました。
このバラやウード(近年ウードがよく取り上げられている)が織りなすスモーキーなアロマティックなフロリエンタル香は結構匂い立ちます。時々おばあちゃんのぽたぽた焼きっぽいのですが、明らかに東洋ではなくて西洋の香りです。一瞬「冬かなぁ」と感じましたが、スパイスって暑い場所で採れるからか大丈夫かなぁとも感じます。これはオフィスには向かないかもしれませんが、今の季節だったら夏祭りなんかに着けていけそうです。ラブダナム・ローズ(トルコローズ等)・スパイスパウダー・ウード・アブサン(アルテミシア)。男女兼用。

午後8時のランデブー(1920s・2013)
スマートで芳しいマンゴーの匂いとピリリと効いたジンジャーとセージで目の前が開ける感じ。しばらく経つと奥のほうにいたベチバーが出てきて引き締めるのですが、お花とフルーツの脳に響く浮遊感は保っています。セージが軸にあって花とフルーツの優雅さで取り囲んでいるのは面白いし使いやすいです。(オフィスで使うならごく少量がお勧め)
しかしこれは復刻ではなくてリメイクかアレンジだと思われます。今にマッチする香りですから。1920年代オリジナル版はどんな調香だったのでしょうか。
それはさておき、個人的には好きな系統です。

Zeitgeist(2012)
こちらは新しく作成された香りです。
調香に海草とあるから海系かと思っていたらやっぱりマリンノートでした。海草のような生ぬるい匂いじゃなくて、マリン系に分類される定番の海です。リゾートな香り立ちに甘みのあるペルーバルサムがチャラ男を穏やかにして龍涎香が定着させ落ち着かせています。青緑色の海の波間を吹き抜ける爽やかフローラルはギンバイカのスーッとした香り。
上品な香りだと思うのですが、私マリン系とオゾン系で頭が痛くなる人でして......

ラッシュ(2012)
こちらも新作。狂乱の1920年代と現代のベルリンのナイトクラブををミックスさせたイメージ。納得です。ベルリンはバニリン発祥の地ですからバニラを調合したのかも?と感じましたがどうでしょうか。アンバーとの相性も良いですし。誤解されがちですが、アンバーは琥珀ではなく竜涎香でございます。華やかな香りですが、ウードやサンダルウッドがその甘みとミックスされているためか浮足立っていません。冬になったら纏いたくなるかも。


ボトルを購入するか否かは未だに悩みますが、どうも「昔の香りを現代風にアレンジした」というのが納得いきません。

同じタイトルをつけた状態でアレンジするなっ!!

素敵な新作「ラッシュ」「フェティッシュ」も出たことですし、新作は新作、オリジナルはオリジナル(あるいは再現)と分けて、3つの香水に関してはオリジナルを再現して欲しかったです。マンゴーが調合されていた時点で「え、これってもしかして再現じゃないの?」と感じ、ヴィンテージと比較された方の感想等読んでみて、グロスミスやR・ピゲの時みたいな感動が半減してしまいました。
再現を試みるならば「ホーエンツォレルンの菫とスズラン」とか「ローザセンティフォリア」が王党派から喜ばれそうです。個人的には「Peau D'Espagne」をお願いしたい。(スペインの革がテーマの香水はSMN以外でも作られました)そうなったら買います(笑)

追記:
↑のようにはなりませんでしたが、リメイク版1A-33を2015年10月に購入しました。オリジナルを尊重してリメイク版とつけさせていただきましたが、前述の通りに香料の質が良いからかドライダウン後も心地の良い香りがほんのりしてきます。スパイスの効いたパウダリックリンデンが印象的です。

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