2015年3月15日日曜日

Nahema Extract and Eau de Parfum(1979) by Guerlain

制作途中の絵と。絵具が散らかっていますが(汗)

「ゲラン家には香りは主原料を大切にすべきてあって、少しずつ多種の香料を加えても何の個性も生まれてこないという信条が代々伝わっている。例えばミツコもナエマも調合はいたってシンプルだ。ともに香料はたったの10種類しか使っていない」ジャン=ポール・ゲラン

お世話になっているおゲランブティック様にて「いつか自分へのご褒美に!」と思っていたナエマ(Nahéma)のパルファムを昨年ようやく購入いたしました。。

2015.12追記
しかし、そんなナエマのパルファンは生産中止となってしまいました。ゲランブティックさんによりますと、EdPは継続していくとの事でしたが、パルファムのナエマにもう会えないかと思うと切なくなります。こういうふうに、好きな香りが生産中止になるのを見ると、改めて香料は有限なのよねぇと実感します。


纏うたびに感じるナエマの素晴らしさ。 バラと果物とバニラと乾いた木々の香りが溶け合うと、こんなにも優雅になるとは......ジャン=ポール・ゲランさま、ありがとうございます。
ナエマのオー・デ・パルファン(EdP)と香水(P・Extract)の香り立ちはミツコほどの差を感じませんでしたが、ハートに近づくにつれて私の肌の上ではEdPはわずかにスパイシーで青っぽく、Pは蜜のような甘さに変化しました。(専門家の人なら最初から違うと感じるのかも)EdPでも十分綺麗に香ると思いますが、一度Pを味わってしまいますとそこにはナエマ沼が広がります。アルデヒドとともに(笑)

トップは決して甘くないです。一瞬フローラルグリーンか?と感じるほど。ゲラン様得意のベルガモットからのプロローグ。このインパクトも早朝に纏うと気が引き締まります。自転車で10分漕ぐか20分歩いて最寄り駅へ行き、電車で約1時間かけて会社の最寄り駅へ着き、そこから20分歩いて会社へ到着し、朝の拭き掃除をしてお茶くみして席に着く頃にはじわりじわりとローズやピーチの芳しい香りがへその辺りから漂うようになります。夕方にはンダルウッド、ベンゾイン、トンカビーンなどのベースがすっかり肌に馴染んでフローラルオリエンタルは完結します。本当、個人的にはナエマの持続性は長いです。パッケージの通りにイメージは赤、香水の色の金色です。

甘っ“たるく”なくて優雅でかわいらしい。「甘ったるくない」という箇所、確かに「蜜のように甘い」のですが、実際の蜂蜜ってどこか乾いた感じがしませんか? 甘さの底にウッディノートがあるから「甘っ“たるく”ない」。 そんな印象です。(蜂蜜は入ってないですが)
かぐわしく、可愛らしく、つくしてくれそうだけど、独り立ちできている。バラの青臭さを期待してしまうとこれじゃない、と感じるのだろうけど、精神にも優しく幸福に効いてくるような「蜜」が何とも心地よいです。ベースのベンゾインが文字通りに安息へと導いてくれます。

香調:フローラル・フルーティ・オリエンタル
トップ:ヒヤシンス、ベルガモット、マンダリン
ハート:ローズ、ピーチ、イランイラン、シクラメン、リリー
ベース:サンダルウッド、バニラ、トンカビーン、ベチバー、ベンゾイン

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