2014年3月2日日曜日

Futur(1960or1974/2009) by Robert Piguet


ロベール・ピゲの復刻版フチュールを試しました。
ものすごく金属様で「ぎら~ん」としたトップ。Futur(未来)という名前を冠した挑戦状です。



電気鋸の(チェンソーとまではいかないが)甲高い音がけたたましく鳴り響いてきたような感覚。あるいは、ドップラー効果に似た何だか分からないけれどもメタリックなものが横切っていった印象。ひと吹き目は「ぎゃっ!」と思うはずです(笑)

スパイシーとも少し違う、グリーン系スパイシーです。フローラル・グリーンともありますし、フローラル・グリーン・ウッディともありました。思わず鋭い擬音を使いたくなるトップの正体は何なのか。ベルガモットとネロリの下には初めからベースのシダーウッド、パチョリが主張している気がする。

1960年(1974年という情報も)に発表され、再現王子オーレリアン・ギシャール氏が2009年に再発表した作品。チャーリー・パーカーの死、クールの誕生と来て、60年代はハード・バップ全盛期。マックス・ローチ&クリフォード・ブラウン、マイルス・デイヴィス、アート・ブレイキー、そして秋吉敏子。グルーヴィなセッションがジャズクラブで繰り広げられていた、アツい、アツい時代・・・なんだけど、クールな感覚は失われず。

そういう伝説を体現したようなトップから、おしとやかなジャスミンやヴァイオレットの葉が訳の分からぬまま、イランイランと交差するように現れるハート。えっ、えっ??えええ??何で?と思う胸のうちを、少女マンガに出てくるような男の子の優しさで上手い事なだめられながらベースへと持っていかれます。


トップ: ベルガモット、ネロリ
ハート: ヴァイオレット・リーフ、ジャスミン、イランイラン
ベース: ベチバー、シダーウッド、パチョリ


もう少し上手く表現出来たらよかったのですが(爆)
この広告の女性にも似た感覚を得られると思われます。でも、このドライダウンはやはりフェミニンなのだと感じました。正直、好き嫌いがぎら~んと分かれる香り。

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