2017年3月19日日曜日

カシーの花 Une Fleur de Cassie (2000) by Frédéric Malle

絵の具が拭き取れていなくてごめんなさい(汗)

フレデリック・マル(Editions de Parfums Frédéric Malle)は御存知ルイ・マルの甥っ子のプロデュースするパフューマリー。幾つかの質問欄に回答し、自分に似合いそうな香りを提案してもらいました。答えは3つ出たのですが、そのうちの一つがIFFの調香師ドミニク・ロピオン氏(Dominique Ropion)が創造したカシーの花でした。


印象:
カシーとはアカシアのことだそうです。ビゼーのオペラ「カルメン」でドン・ホセが投げつけられる花でミモザと言った方が伝わるかもしれません。ミモザといってもゲランのシャンゼリゼみたいにキラキラしていません。

着けた直後は控えめな白粉のかおり(アルデヒド?)とともに黄色い花粉の青さが前面に出ます。それがからゆっくりとした速度で生花の青臭さが抜けていき、ふんわりとした白粉に変化します。トップで感じた花粉の青臭さは遠のいたものの確実に存在し、ただ柔らかいくてふんわりとした香りではないところがユニークです。
ドライダウン後は優しく撫でるようにフェードアウトします。たっぷり着ければ話は別ですが、持続性は多く見積もれば4時間、実感としては2時間半(都内)でしょうか。とはいえ、時々思い出したかのようにサンダルウッドが香り立つので5時間の時もあったりします(笑)

「オフィスで着られる服かシンプルな普段着を着て穏やかで静かに自分を内省するような」と伝えたので、選んでもらったこの香りはかなり的を得ています。決して地味ではないお呼ばれに纏っても構わぬ上品な香りなのにゴージャスではありません。
最初の青臭さは好き嫌いが分かれそうですが、ポジティブさとネガティブさが絶妙に絡み合ったようなモダン・クラシカルな香りで私は気に入りました。

かつて嗅いだことのあるような、懐かしい白粉系の香りが好きな方にはお勧めです。

トップ:
Bergamot, Rose absolute, Violet, Aldehydes
ハート:
Cassie flower absolute, Jasmine absolute, Mimosa absolute, Clove, Cumin, Aldhydes
ベース:
Cedarwood, Sandalwood, Musk ketone

0 件のコメント:

コメントを投稿