2018年7月1日日曜日

TRNPの自然派香水・香油・練り香水(2018)


皆さま、こんにちは。7月に入らないうちにもう梅雨明けとは驚きました。まだ台風も来ていないのに、水不足で野菜の値段が高騰したらどうしましょう(汗)

6月中旬にメールでやり取りした際は「ここ数日間は涼しく、日の光は金色で、夜は震える寒さです。ベッドに沢山の毛布を掛けていますが、まだ寒いです」と、テオーネ博士が仰っていました。また、大分前ですがワーホリへ行っていた妹からはサーフィンをする海パン姿のサンタクロースのグリーディングカードが届き、改めて季節の違いを実感しました。
南半球と北半球は季節が逆ですよね。ワールドカップが開催されている時期の日本は夏ですが、オーストラリアは秋から冬へ移り変わる時期ですので、冬には夏向きの香りが、夏に冬向きの香りが出ています。

今季になって、パッケージや価格設定など、大幅にリニューアルしました。
 ・Aromatics Rangeはオーデコロン(ただしEDP濃度に近く、ロングラスティング)
 ・Touch to Anointは香油/パフュームオイル
 ・Gossamer WingsはEDT
 ・Eaux on VelvetはEDP

EDPやパルファンの中でも材料にコストをかけているものは「Lusso Collection」として別枠に分類されています。「Archives」には博士が廃盤にすると決めた香水があります。May Rose、Kafka、Black Spruce、ChopinのEDPもやがて無くなりますので、気になる方はチェックしてみてください。

WINTER 2018」シリーズも6月下旬に発売されました。香りは35mlのスプレー式ボトルに詰められています。博士初のシグネチャー・フレグランス「フレッド&ジンジャーリリー」もありますし、EDT版のために再調香された(ゼラニウムが加えられた)Sylvanaもあります。

Aromatics Range」シリーズに関するテオーネ博士の記事はこちらです。「フランスの伝統的なコロン、古典的で純粋で自然な香りにスタイル付けされているため、それぞれの名をフランス語で付けました」との事。下記の2種を試したのみですが、オーソドックスでなかなか良い仕上がりだと思います。自然なシプレノートが何とも心地よいです。
ニッチニッチなナチュラルパフューマリー、TRNPの2018年の香水を御紹介していきます。




木霊(2018)new!
別記事に掲載いたしました。



そよ風 Petite Brise(EdP濃度のEau de Cologne) 
喜びの息吹の羽

天然シプレ香水「Petite Brise」は穏やかな風合いです。この柔らかなゼピュロス(ギリシア神話に登場する西風神)は、マイソール産サンダルウッドのクリーミーな甘味によって支えられる鮮明な緑の寒波プチグレンと腕組して、新鮮なインド産ナイトブルーミングジャスミン(夜香木)の美味しい花の香りを運びます。
至福のための通り道で、工業の回廊地帯を通り過ぎる時に人類の精神を高揚させる、繊細で完全なるユニセックスな香りです。

主な香料:
マイソール・サンダルウッド、プチグレン、インディアン・ナイトブルーミング・ジャスミン

印象:
「そよ風」と名付けられたコロンは、スパイシーでエキゾチックなナイトブルーミング・ジャスミンを使用したところが魅力です。マイソール・サンダルウッドの粉っぽくない香りは、良い感じに馴染んだ無垢材の家具を思わせ、ジャスミンをバランスよく引き立てています。ひんやりとした質感があり、パーティ会場や都会の喧騒から遠く離れたところで纏いたくなります。とはいえ、香り自体は飽きの来ないものですから、スーツの下に纏っても素敵に違いありません。
奇をてらわないシンプルなシプレノートに安定感を覚えました。



Calme Tranquille(EdP濃度のEau de Cologne) 
ハーバルなフローラルコロン

カルメ・トランキル(英語で静かな沈黙の意)は、果樹園から収穫された野花と柑橘類の花がいっぱいの、天然シプレ香水です。この香りは深く補充され、心と体と精神に、個人に栄養を与えます。サイレージは相応しく、驚くほど丈夫です。それは魅力やロマンスを目的とした重厚な香りではなく、男性と女性のための反射的で補充的な日中の香りです。
この特定の芳香植物を合成するとき、私は光り輝く健康な人を想像しました。ヨガの恋人、地球を守り、木を抱き締め、人生を抱きしめ、深い思いやりのある魂を演​​じる恋人を。

主な香料:
グレープフルーツ、ベルガモット、エジプトゼラニウム、カシミールラベンダー、ネロリ、ミモザ、イモーテル、ジャーマンカモミール、ローマンカモミール、ブルータンジー、ローズウッド、オーストラリアサンダルウッド、スピアミント

印象:
Aromatics Rangeのレシピを見て一番試したかった香りです。スペアミントが調味料程度に入っている影響で清々しく、TRNPの調香ではお馴染みのカシミールラベンダーは例の独特のえぐみが無く透き通っています。蜜柑に似た芳香を放つ月橘、青みがかったエジプシャンゼラニウム、カモミール、イモーテルも、ジューシーなグレープフルーツに交わってエレガントなアロマティックフローラルシプレに仕上がっております。ユニセックスで着られる上品なコロンなので真夏にはうってつけ。何をつけるか迷った時こそお勧めしたいです。

It's an one of Aromatics Range.
An abundance of romantic scent pours into my skin and nose. I imaged the fairy garden from this aromatic and herbal scent. Calme Tranquille is the cologne which is included many brightly materials. Citrus and herb with gentle flowers. Each essences are talking in the air, and it was long-lasting. (I knew the Murraya Paniculata first time ever)
Teone wrote that she imagined a radiantly healthy human being. This mood would match with her caption.



ショパンOil based PerfumeEau de Parfums)
まず、ヴィンテージシプレの匂いにたくさんの「若い」調香師たちがつけるコメントの一つが「老婦人の香水(Old Lady Perfume)」タグです。(うーーーん)それは典型的にヴィンテージ香水のアルデヒド類を、シャネル5番のアルデヒド狂乱に続く、たくさんの調香師によって使い古されたのモノとみなしています。その石鹸だらけの、アルデヒドのきらめく潔癖な特徴が、香水の玄関口の後ろに潜む花や樹脂の暗い要素の不調和から私たちを逸らします。

アルデヒドを取り除くと、いくつかのことが起こります......

本当に最初の自然なフローラルシプレーとの出会いは、アイリスが地面から正しく摘まれたその湿った土壌で脚光を浴びて全てを独り占めして、にんじんの香りや、パチョリやラブダナムのような押しの強いベースノートのシャープな要素が続き、たびたび混乱させられます。不協和音は、非常に奇妙なオープニングを作り出します――観客全員が必然的にそれが他の場所にあることを願う前衛的演劇です。

第2に、ある種の香料巡査部長が何かと現れ、誰もが一線を画し、流れを声高に指示します。
「アーッ......正面にシトラス、中央にフローラル、背中にベースノート。 クイックマーチ、左、右、左」
など香りの配列は続き、より適切にシプレーショウが始まります。

ここには自然が他のものと同じように輝いています。ヴィンテージ・シプレーの全てのゴージャスさは、全て石鹸なしで現れます。ドライダウンは素晴らしいです。近代的な内側に自然の花の葉を前面と中央に配置する待望の細かい素性。 素敵な本物の材料と時代を超越した優雅さがひとつひとつのフラコンにあります。

主な香料:
ベルガモット、オオバナソケイ(Jasmine Grandiflorum)、アイリス、ベネズエラ産トンカビーン、針葉樹アコード、シプレーアコード、マイソール産サンダルウッド

印象:
老婦人の香りタグがあるとは(汗)男性で言うところのトニック臭にあたるのでしょうかね......
「クインテッセンスを試した時にシャネルの5番を思い出した」と言っておられる方がいらっしゃいました。私はクラシカルな香りが好きなので、パウダリックな「老婦人の香りどんとこい!」な人ですが、ショパンにしてもクインテッセンスにしてもアルデヒドを抜いた状態。粉っぽさは無いので、当然はっきりとした輪郭のアイリスとジャスミンが上品に静々と香ります。ひんやり青紫の印象です。個人的にはオイルパフュームの方が円やかで素敵だと思いました。もう少し、はっきりくっきりした花がよろしければEdPをおすすめします。フォーマルな服装や御呼ばれに着けていきたい香りです。

0 件のコメント:

コメントを投稿