2015年11月11日水曜日

Le Narcisse Bleu Extract(1925) by Mury ヴィトゲンシュタイン王子のギフ ト



ドイツ空軍ヴィトゲンシュタイン王子(Heinrich Prinz zu Sayn-Wittgenstein-Sayn)が贈った香り、Parfum Mury(Mury Parfumeur)のLe Narcisse Bleu(青水仙)のヴィンテージを入手できたので試しました。今は亡きMuryの香りを試せたのは私にとっては奇跡みたいなものでした。ただし、具体的な調合の内容を見つけることができなかったので私の感想は参考程度にしてください。


(左から)ハインリヒ、アレクサンダー、マリアンヌさん、ルートヴィヒ ※参考:Schloss Sayn

ハインリヒ王子の兄弟構成は、

ルートヴィヒ “Udi” Ludwig Stanislaus Heinrich Aloysius Prinz zu Sayn-Wittgenstein-Sayn
(1915年5月4日-1962年1月9日事故死) 
※娘イヴォンヌ王女、息子アレクサンダー王子(1943-)の代父はペペ王子。

次男ハインリヒ “Pepe” Heinrich Alexander Ludwig Peter Prinz zu Sayn-Wittgenstein-Sayn
(1916年8月14日-1944年1月21日戦死) ペペ王子て書いてしまいましたが本人怒りそう(笑)

弟アレクサンダー “Alex” Alexander Franz Leo Prinz zu Sayn-Wittgenstein
(1925年2月1日-1945年?ベルリン攻防戦にかかわるロシアで消息不明)

ですので、贈った相手は「妹さん」ではなくて「お姉さま」、ルートヴィヒさんの奥さんであるマリアンヌさん(Marianne)のことだと考えられるのですがいかがでしょうか。本題に移ります。


Parfum Mury(Mury Parfumeur) - Le Narcisse Bleu(1925)

濃度は香水(Extract)です。トップノートは酸化しておりましたが、すぐにハートノートへと移行し、刺激的なガルバナム、バルサム等のレジン系香料やジャスミン、ジョンキル等の主張するフローラルノートが感じられるようになりました。深みを持たせるためにアンバーやシベット等の動物系香料も調合されているのではないかと想像しています。もしかすると少しだけアルデヒドが調合されているかも。ドライダウン後はスパイシーなバニラの香りとして肌に残ります。一言でいうなら、ダークでスパイシーなフローラルブーケです。系統としましてはVol de Nuit(夜間飛行)とバラ・ヴェルサイユを足したような印象(とはいえ、Muryのほうが古い)で、フローラルグリーンとフロリエンタルの中間に位置しているように感じました。ボトルに関しては、オンブルローズがこれを継承しているように思います。

レシピを知っている方がいらっしゃいましたら、ぜひ情報をお知らせ頂ければ嬉しいです。

ちなみに、Muryはこちらの他にNarcisse Jade(1925)という香りも作っております。「Narcisse~」でよく耳にするのがキャロンの黒水仙ことNarcisse Noir(1911)ですが、この後にNarcisse Blanc(1914)がアメリカ市場の為に作られました。Narcisse Bleuというタイトルで発表されたものとしては、Frères Muraour版(1920)とエルメス版(2013)があります。

それで、ペペ王子が贈ったこの香りを義姉さんが気に入ってくれたかどうかは不明ですが、王子が「良い香りだ、手土産にしよう」と思ったのは確かなので、色々妄想させられました(笑)

この香りを売ってくださったフランスのお店に感謝の意を表します。

0 件のコメント:

コメントを投稿